撮影機材はCanon EOS R5とVoigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical。千葉県の飯岡漁港へ撮影に向かいました。この日はあいにくNDフィルターを忘れてしまったため、開放F1.0ではなく、絞り込むことで露出を制御しています。絞り操作によって際立つ画像の解像度と、独特の周辺減光。後処理を一切しないJPEG撮って出しで、機材本来の素の描写を収めた実写作例をまとめました。
浜辺の記憶
春が近いことを感じさせる、枯れ草の合間の小道が海へと視線を誘導しています。
導かれるように浜へ進むと、太平洋を背景に寄り添う男女の姿がありました。
背後から捉えたその光景は、絞り込みによって二人の輪郭が静かに際立っています。
光に満ちた浜辺の記憶が、機材の力によって鮮明に定着しました。


飯岡漁港に集う船
漁港の主役である漁船が複数停泊しています。
様々な角度から、その力強い佇まいをレンズに収めました。
あえて絞ることで画面の隅々まで光が回り、船体の質感が克明に描写されます。
開放時とは異なる、このレンズが持つ本来のポテンシャルを実感するカットとなりました。



飯岡漁港のロープと石、網
係留ロープやコンクリート、あるいは出番を待つ漁網。
主役ではありませんが、港の日常を支える道具たちにも目を向けました。
絞り操作で周辺減光を抑えつつも、質感を緻密に描き出しています。
画像の解像度が高まることで、素材の質感がより引き立ちました。



刑部岬の高台から
刑部岬の高台から、飯岡漁港と太平洋を一望します。
春先特有の花粉などで空気が濁り、澄み渡る青空とはいきませんでしたが、それもまた季節の表情です。
ソフトフォーカスとまではいかない、澄み切らない空気感をあえて楽しむ描写も悪くありません。
ありのままの空の下で捉えた海と街の姿は、この日だけの真実です。


まとめ
開放F1.0の個性をNDフィルターで維持するのではなく、絞りによってレンズ本来のポテンシャルを多角的に引き出しました。周辺減光やフリンジを抑え、画像の解像度を高めるこのアプローチは、本レンズのもう一つの表現と言えます。
絞り込んでも周辺減光は残るため、作品の味付けとしてあえてそのままにしていますが、もし均一な描写を求めるのであれば、Lightroomの周辺光量補正機能を活用して調整するという選択肢もあります。後処理を排したJPEG撮って出しだからこそ現れる質の変化に、機材の持つ素の力を改めて実感する撮影となりました。
撮影機材・撮影設定
- レンズ:Voigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical RFマウント
- ボディ:CANON EOS R5(JPEG撮って出し)
- 測光:評価測光
- ホワイトバランス:オート
- ピクチャースタイル:ニュートラル
撮影地情報
製品紹介(コシナ公式動画)
今回使用したレンズの技術的な背景や、メーカーによる詳細な解説をご覧いただけます。 描写の特性をより深く知りたい方は、こちらの公式動画も併せて参考にしてください。