NOKTON 50mm F1 可変NDフィルターで日中開放を。露出を操り描く(磯子・海の見える公園)

NOKTON 50mm F1 可変NDフィルターで日中開放を。露出を操り描く(磯子・海の見える公園) Voigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical 実写作例・レビュー集
NOKTON 50mm F1 可変NDフィルターで日中開放を。露出を操り描く(磯子・海の見える公園)

今回は、Voigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical を愛機 EOS R5 に装着し、磯子「海の見える公園」を散歩しスナップ撮影しました。ここは海を望む開放的なロケーションで、歩きながら日常の風景を切り取るのに最適な場所です。

日中の晴天下、開放 f1.0 で撮影しようとすると、シャッタースピードを上限の 1/8000 秒に設定しても露出オーバー(白飛び)が避けられません。このレンズ特有の大きなボケ味を日中の光の下でも楽しむために、今回は物理的に光量を抑えるNDフィルターを使用して歩きました。

使用したのは、レンズのフィルター径に合わせて選んだ可変式NDフィルター、K&F Nano-X 67mm です。ND8からND32へと濃度を調整しながら、すべてピクチャースタイル ニュートラル のJPEG撮って出しで撮影したスナップを紹介します。

横からの光で際立つヨットハーバー(ND8)

散歩の始まりに、ND8を使用してヨットハーバーを捉えました。横からの光がヨットの船体を白く浮き上がらせ、整然と並ぶマストの直線が心地よいリズムを作っています。K&F Nano-X を通した描写は、ピント面がわずかに眠く感じる場面もありますが、元々このレンズはカリカリの解像度を追求したタイプではないため、その素直な特性が維持されていると感じます。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/500, F1.0, ISO 100, ヨットハーバー(ND8)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/500, F1.0, ISO 100, ヨットハーバー(ND8)

日中のスナップで浮かび上がる作業風景(ND8)

たくさんのヨットが停泊する中、一隻のヨットの上で清掃作業にあたる姿をスナップしました。f1.0 がもたらす極めて浅いピント面が、背景を大胆に整理し、日常の何気ないシーンをドラマチックに切り取ってくれます。可変NDで光量をコントロールした結果、晴天下でも白飛びすることなく、この立体感を手に入れることができました。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/1250, F1.0, ISO 100, 船上清掃風景(ND8)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/1250, F1.0, ISO 100, 船上清掃風景(ND8)

早春の光を纏う梅の一輪(ND32)

ここからはND32に濃度を上げ、より深くレンズの描写に迫ります。最短撮影距離付近で、ほのかに香る梅一輪を狙いました。「梅東風(うめごち)」という言葉があるように、春を告げる風を感じさせる繊細な花びらの質感が、溶けるような後ボケの中に際立ちます。日中の強い光の中でも、開放ならではの柔らかなトーンを損なうことなく捉えることができました。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/1000, F1.0, ISO 100, 梅の一輪(ND32)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/1000, F1.0, ISO 100, 梅の一輪(ND32)

枝振りと周辺減光が作るトンネル効果(ND32)

咲き始めた梅の花を支える、力強い枝の広がりを捉えた一枚です。こうした放射状の構図では、このレンズ特有の周辺減光が顕著に現れます。しかし、それは中央の被写体を強調するトンネル効果として機能しており、歩きながら見つけた春の主役へと視線を自然に誘導してくれる心地よいアクセントになっています。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/16400, F1.0, ISO 125, 梅の枝(ND32)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/16400, F1.0, ISO 125, 梅の枝(ND32)

眠りから覚めぬ枯れ木の造形美(ND32)

梅の花が告げる春の気配に心躍らせる一方で、そのすぐ隣にはまだ深い眠りの中にいるような枯れた枝もありました。花をつけた枝との対比が美しく、レンズを向けると鋭いラインが暗い背景の中に浮かび上がります。フィルター装着による描写の乱れもなく、被写体が持つ静謐な質感を実直に捉えています。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/2500, F1.0, ISO 100, 枯れ木の造形(ND32)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/2500, F1.0, ISO 100, 枯れ木の造形(ND32)

カラフルな遊具の浮き出るような描写(ND32)

公園内にある、カラフルな配色が印象的な遊具を被写体に選びました。鮮やかな色が並ぶシーンですが、大きなボケが各部を美しく分離し、独特の立体感を生んでいます。周辺減光が四隅を締め、作品としてのまとまりを感じさせるスナップになりました。

NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/3200, F1.0, ISO 100, 公園遊具(ND32)
NOKTON 50mm F1, Canon EOS R5, 1/3200, F1.0, ISO 100, 公園遊具(ND32)

撮影機材・撮影設定

  • レンズ:Voigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical RFマウント(f1.0撮影)
  • ボディ:CANON EOS R5(JPEG撮って出し)
  • 測光:評価測光
  • ホワイトバランス:オート
  • ピクチャースタイル:ニュートラル
  • K&F CONCEPT 67mm 可変式NDフィルター(ND2〜ND32)

まとめ

晴天時の屋外スナップにおいて、NOKTON 50mm F1 の開放描写を存分に味わうためには、光量を適切に抑えるNDフィルターが欠かせません。

実際に K&F Nano-X 67mm を使って歩いてみた結果、ピント面の解像感については、このレンズらしい柔らかさを伴った描写が得られました。最新のレンズのようなカリカリとした鋭さとはまた違う、情緒的な個性を崩さずに日中開放での常用に応えてくれます。強い日差しを気にせず、大きなボケ味や立体感を活かして f1.0 の世界を自由に歩き回れる。この可変NDフィルターは、スナップの表現を広げてくれる必須のアイテムになりそうです。

撮影地情報

製品紹介(コシナ公式動画)

今回使用したレンズの技術的な背景や、メーカーによる詳細な解説をご覧いただけます。 描写の特性をより深く知りたい方は、こちらの公式動画も併せて参考にしてください。

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