今回は、Voigtlander NOKTON 50mm f1 Aspherical RF を愛機 EOS R5 に装着し、残雪が残る新潟でスナップしました。
一面の雪、そして強い日差し。ISO 100 でも露出オーバーが避けられないこの環境で、開放f1.0 の描写を写し止めるにはNDフィルターが欠かせません。本来なら濃度の異なるフィルターを何枚も持ち歩き、状況に合わせて付け替えるところですが、その手間と荷物の負担を考え、今回は一枚で対応できる可変式NDフィルターを選択しました。すべて JPEG 撮って出し、編集なしの記録です。
雪国に根付く日常の風景(ND4)
光が少し和らいだ場面では、可変式NDフィルターを ND4 に合わせてシャッターを切りました。 雪の中に深く埋もれた軽トラックや、軒先から垂れ下がる立派な氷柱。雪国ならではの何気ない日常の断片も、開放f1.0 で切り取ることで、静かな情緒を纏います。


順光で捉えた雪山の解像感(ND8)
続いてフィルターを回して ND8 に切り替え、輝度の高い順光の条件に向き合いました。 開放で懸念されるフリンジも現れず、遠くの稜線まで素直に解像しています。澄んだ空気感をそのまま写し出すことができました。

前後のボケで描く雪原の奥行き(ND8)
同じ ND8 のまま、ピント位置を変えながら空間の広がりを追いました。 山にピントを合わせて手前の雪をふんわりと前ボケに配置したカットと、逆に足元の雪を主役にして背景の山を溶かしたカット。可変式NDフィルターで露出を抑え込むことで、開放f1.0 の薄い被写界深度を日中でも自在に操ることが可能になります。


凍てつく雪の質感(ND8)
足元から 1m ほど先の雪面に視線を落としました。 表面が少しずつ凍り始めた雪の質感を克明に捉えています。柔らかい新雪とは異なる、硬質で冷ややかな感触まで伝わってくるような描写です。

水平線に溶ける夕陽(ND32)
今回のベストショットは、夕暮れの日本海です。 可変式NDフィルターを ND32 まで濃くし、強烈な逆光に挑みました。ピクチャースタイルを風景、ホワイトバランスを夕暮れに設定。ピントを水平線へ沈みゆく太陽そのものに合わせると、オレンジに染まる海面と、静かに溶けていく夕陽が、開放f1.0 の描写と見事に重なりました。

NOKTON 50mm F1とNDフィルターで撮影した横浜の作成を見る
撮影機材・撮影設定
- レンズ:Voigtlander NOKTON 50mm F1 Aspherical RFマウント(f1.0撮影)
- ボディ:CANON EOS R5(JPEG撮って出し)
- 測光:スポット測光、評価測光
- ホワイトバランス:オート、日陰
- ピクチャースタイル:ニュートラル、風景
- K&F CONCEPT 67mm 可変式NDフィルター(ND2〜ND32)
まとめ
日中の雪原や逆光の夕景。露出オーバーが避けられない状況でも、NDフィルターがあれば、NOKTON 50mm f1 の開放f1.0 の世界を完全に描き切ることができます。
何枚ものフィルターを持ち歩き、状況が変わるたびに付け替える手間は、撮影のテンポを損ないます。瞬時に濃度を変えられる可変式NDフィルターは、このレンズの開放を常用するための合理的で必須な選択であると再認識しました。フリンジを抑えた解像感、そして夕暮れで見せた表現力。この装備があるからこそ、このレンズの可能性を最大限に引き出せると感じています。
撮影地情報
妙高市(ND4)
南魚沼(ND8)
柏崎市(ND32)
製品紹介(コシナ公式動画)
今回使用したレンズの技術的な背景や、メーカーによる詳細な解説をご覧いただけます。 描写の特性をより深く知りたい方は、こちらの公式動画も併せて参考にしてください。